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2005年12月〜 |
■ 12月22日(水) | ||
18 | ||
![]() 森田一弥 |
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昨日はコラージュ・ハウスにて、雑誌掲載用の写真を撮影した。朝十時から日没後六時頃までの、ほぼ一日仕事。撮影はいつもお世話になっている建築写真家の杉野圭さんで、撮影用に家具などを動かすのにこの建物の構造計算をした門藤氏も助っ人で来てくれた。 典型的な冬の京都の天候で晴れたり曇ったりのせわしい一日だったが、案外こういう日の方が(多少の時間待ちを覚悟すれば)思うような光の状態で撮影できて良かったりもする。冬の低い太陽からの光が室内に斜めに射し込むため室内は明るく、寒い一日だったがとても気持ちよく過ごせた。予算的にがんばって設置した床暖房が暖かい。写真の方は仕上がってからのお楽しみ。 |
■ 12月16日(木) | ||
17 | ||
![]() 鈴木健太郎 |
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今日は寒かった。仕事柄、もっぱら外で働いているからカレンダーで季節を思うよりも、肌で感じるものに、ああ夏だとかって気づくことが多い。けどなんか今年は変わり目にきれがないですね。今日は寒かったけれども、登った屋根からみえる東山はあいまいなオレンジで、まだ秋がくすぶってた。今のところ感じる冬は、眠るときの冷たい布団と、起きるときの気合いぐらいかな。 |
■ 12月14日(火) | ||
14 | ||
![]() 樋貝憲治 |
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最近思うこと・・・「斬新」とは? この間、助っ人で仕事に入った現場で良い体験をした。 家の中に入る前、塀の外から眺めたところ松が何本か見えた。その時は、「ああ!また松の葉をむしって、雑木の中をかきわけながらその雑木の枝を鋏で透かして、灌木を刈り込んで、草を抜きながら掃除をして・・・」と、勝手に頭の中で仕事の段取りをしていた。 ところが、中に入ってビックリ!その庭には雑木等は全く無く、草らしきものも生えてはいない。そこに植えられている木は、約10本の黒松しかなくて、スギゴケと白川砂であしらわれているだけであった。色でいうと緑と白の2色で構成されたとてもシンプルな空間である。まわりを囲んでいる塀は170〜180cm程度で、決して高くはない。なのに、塀の外から眺めたときは、まさかこんなことになっているとは想像もつかなかった。建物(数寄屋)の方も、この庭を眺めるための工夫がされていた。当然建具は一枚ガラスのもので、座敷からはL字形になっている庭の敷地を端から端まで眺められるようになっていた。まるでパノラマ写真を見ているようだ。夜になると、ライトアップされて、バックの無地の塀や壁に陰が映し出される。そこにあるのは、まさに舞台装置のような庭である。 「斬新」という言葉は、こういうものを指して使う言葉に違いない。施主に話を聞いたところ、この庭は20年前にできたそうである。20年前(めちゃくちゃ古いというわけではないが)に作ったものが斬新に見える・・・いや、この先何十年たとうが、いつの時代になろうと、斬新であり続けるに違いないと思った。ということは、時代を感じさせないものが「斬新」なものということになるのか・・・感じ方は人それぞれだと思うが、どんなに時が経とうが、新しく感じさせてくれるものは凄いと思う。庭や建築物に限らず・・・ 僕が好きなブラジルのミュージシャンにTambaTrioというグループがあるが、彼等のサウンドは、今聴いても「斬新」である。CDのジャケットを見てみると、1962年録音と記されている。 こちらが写真(先方の許可を得ていないため、写真のみのページにさせてもらいます) DATA・・・建物:ueno工務店/庭:植kuma) |
■ 12月12日(日) | ||
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![]() 山田協太 |
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電気店に行って来た。 遂に神楽岡にも液晶プロジェクターを導入する。 納品は来週だが大変楽しみ。 今まではスライド会の度に某所からプロジェクターを借りていたが、先方が遠方へ越してしまったため購入を決定した。 最近の製品は性能が大変よろしく、ついつい映画とかテレビとか見てしまうかも。 |
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10 | ||
![]() 井上大藏 |
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今日、「京都検定」を受けてきた。 行ってびっくり。ものすごい人数が受験している。自宅に帰って報道を見ると約1万人弱受験しているとの事。 観光業者やタクシー業界からの受験も考えられるし、文化観光学系やまちづくり系の学生も多いようだ。 しかし!一番目に付いたのは主婦である。 確実に趣味だろう!って言えそうなノリの人が多かった。それだけ、目に付き興味沸く検定なのだろうな。 合格発表後は、自称「京都通」が一挙に現れる事、間違いなし。 かくゆう私は、歴史・建築・文化史系統の問題は差し障りなかったが、菓子・野菜・風習・絵画系統で悪戦苦闘した。 発表が少々怖い。 |
■ 12月11日(土) | ||
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![]() 井上大藏 |
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あっという間に12月になった。 今年、京都・嵯峨野で昭和初期に宮大工の建てた和風木造建築の自邸調査を行ったが、建てた宮大工の事を調べていたら、どうも平安神宮のこれを京都府技手として設計した方のようだ。まだまだ、可能性の段階であり物的証拠を見出せた訳ではない。しかし、この平安神宮を調べる中で当時の職務分掌について知ることになった。例えば、技師:伊東忠太等の名をよく耳にするが、では「技師」と「技手」の違いは何か?等の疑問が沸いてくる。 解法の一助として勅令第八十六號土木監督署官制(明治二十七年七月三日)がある。 土木の現場事務所の職員構成である。 土木と建築では現場事務所の構成で大きな差がない為、参考にする事ができる。 第三條 各土木監督署二左ノ職員ヲ置ク 署長・技師・技手・書記 第七條 技師ハ各署ヲ通シニ十一人ヲ以テ定員トス署長ノ指揮ヲ承ケ署務ヲ分掌シ竝 二第六條ノ事務ヲ補助ス 第八條 技手ハ各署ヲ通シ三十五人ヲ以テ定員トス上官ノ指揮ヲ承ケ工務二從事ス 所長(署長)以下書記まで公務員である。書記は庶務担当の為、事務職。建築の定員については不明。また、平安神宮の創建に関しては所長が中央(東京)在住である為、技師と技手で監理を行っていた事。今回の技手さんの関連分は、創建後の増築でM45年の完成。現場事務所を設置されなかったとしても京都府技手(公務員)の職務は変わらない。当時の技師は学業(座学)出身も多く、相談できる高度な技術職人の存在が必要不可欠で、技手が公務員でありながら「工務二從事」できる事が重要であった。当然、技術職人である技手が設計する事は可能である。 近代木造和風の調査は、現在の技師のレベルから、技手の掘り起こしへと展開してゆ くこと確実であろう。 |
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8 | ||
![]() 山田協太 |
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泉佐野に打合せに行って来た。 市との交渉が終わり、外観の一部保存を追加することで改修案に合意が得られた。 進行のペースが大変緩やかだが、もちろん竣工の期限は決まっている。 早くも来年の多忙が予感され複雑な心境。 |
■ 12月9日(木) | ||
7 | ||
![]() 山田協太 |
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論文を一本出した。といっても私名義ではない。 来年度卒業を目指して自分の論文も今年中に2本まとめておきたい。 研究室と自宅を往復する毎日を送っています。 |
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15 | ||
![]() 柳沢究 |
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今日は大学院の特別講義、深澤直人さんによる「ありそうでないもの」。今をときめくデザイナーの来訪に、教室は学生であふれて立ち見の出る盛況。 2日のところで「よく知っているものの想定外のあり方」との遭遇は破壊力が大きいが、状況によって気持ちはプラスにもマイナスにも振れやすいと書いた。それに対して、幅は小さいが確実に好感度プラスなのが、「そうそう、これ!」という驚き。頭の中にある自分でもよくわからないモヤモヤしたものを、スパッと形にして見せられたときの気持ちよさ。ちょっと苦しいが、「よく知っているものの、ちょっとだけ予想の上をゆくあり方」と言えるか。建築も含め優れた芸術作品やデザインの大部分にはこのどちらかがある、と断言する自信はないがそう思う(「よく知らないもの」については予想もくそもない)。 「よく知っているものの、ちょっとだけ予想の上をゆく」もの、をスマートに言い換えると、今回の講義のテーマ「ありそうでないもの」になる。講義の内容は「ありそうでないもの」を目的意識的にうみだすための方法論について。水が上から下に時にうずまき音をたてて流れるような語りとスライドは、上質のエンターテイメントのようでした。主な内容はこの本にも書かれているよう。 |
■ 12月8日(水) | |||||
11 | |||||
![]() 柳沢究 |
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朝8時に京都駅集合。大学院の授業の一環で、院生を引率して高台寺の茶室「傘亭」「時雨亭」の見学へ行く。特別に一般拝観の始まる前に入れてもらい、静かに鑑賞させてもらった。
傘亭は初期の茶室らしく、唐傘状の化粧屋根裏をのぞけば材料や意匠にそう凝ったものはない。茶室にありがちな「おまえら空間を味わえよ」的押しつけがましさが少なくて気楽である。もともとは池の上に建っていたそうで、茶室の中に一畳分舟入が食い込んでいる。池の上にあった当時は、水面から反射する光が跳ね上げ戸にさらに反射して、さぞやきれいだったことだろう。夜になれば屋根裏に闇がたまって、なおよいに違いない。 時雨亭は他に例をみない(?)二階建ての茶室。床のある面以外は全て跳ね上げ戸で開き、さらに床(の正面!)にも下地窓があいているという徹底した開けっぴろげぶり。茶室というよりは東屋か物見台に近い。そこら辺の余った材で作りました、といわんばかりの飾らなさで気持ちがいい(雨仕舞いなどの細部には結構手の込んだことをしてるんだが)。 開山堂は漆喰のおとなしげな外観と裏腹の、とんでもなく派手な内部がこれまた爽快(内部写真撮影禁止)。黒く塗られた円柱に極彩色の装飾というのは初めて見た。 昼過ぎに芸工大に帰って、午後から植田実さんの特別講義「集合住宅物語・解題」拝聴。学生に植田流建築鑑賞術の手ほどきをするような分かりやすい語り口を、こんな目で京都を見れば、と考えながら聴いた。ともすれば懐古的に語られる同潤会アパートなど戦前・戦後の集合住宅を、「生きた建築」として見る視点が印象的だった。「集合住宅が如何にやさしく成熟するか。それを歴史的価値とか風情、生活感といった言葉でなく、別の言葉で語ることが出来れば…」という言葉に強く共感。時間をかけて作られる「デザイン」があるということ。晩は三宮で植田さんを囲んでの食事に参席。おそるおそる「京都げのむ」の既刊を渡し見てもらう。 |
■ 12月5日(日) | ||
4 | ||
![]() 柳沢究 |
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芸工大・花田研のサイトに、花田佳明先生が朝日新聞(関西版)に連載していたコラムが掲載されている。 どの回も非常に面白い(個人的には10/24の掃除の話が好きだ)が、これまで誰もが薄々感じていながら誰も公に言わなかった(少なくとも僕は聞いたことがなかった)という意味で素晴らしいのは、9/26付けの「リフォーム 生活スタイル見直す好機」という回だと思う。設計者もリフォームを考えている人も必読です。 「住宅の場合、無駄なものもほんとうに多いけれど、実はそれが家や生活の個性になっている場合もあったりします。むげに物を減らすようにもいえず、リフォームの時はいつも悩みながら収納ばっかり考えています」というのは、これを読む前に僕が書いた文章。間違ってないとは思うけど、プロとしては認識が浅い。いや恥ずかしい。 |
■ 12月1日(水) | ||
2 | ||
![]() 柳沢究 |
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午後、大学院会議2時間。議題たっぷり。 晩、両親来大阪のため梅田の店で食事。化学関係の会社にいる兄貴から酒についての化学的講義をうける。ウィスキーを木の樽に貯蔵しておくと、その中で酒中のカルボン酸(脂肪酸)と木のセルロースの反応でエステルが生成され独特の芳香を放つのだとか、アルコールはそんなに身体に悪くないけどアセトアルデヒドは猛毒で二日酔いになったら確実に寿命が何日か縮まったと考えろとか(ちなみに僕は必ず二日酔いになるまで飲んでしまう)。酒の話を肴に酒を飲むのは意外と乙なものです。 最近電車の中で読んでるのは岩波文庫「寺田寅彦随筆集」。科学者のうまい文章ってほんとに読んでて気持ちがよい。脳の歯車に油をさすような快感。 |