神楽岡工作公司
JOURNAL
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2005年12月〜



 ■ 1月27日(火)
17
yanagisawa
柳沢究
ところで25日は京都市長選の告示であった。投票日は来月8日だ。こういう場で政治的な話題を書くことにためらいはありますが、京都で建築に携わっていて、このことにまったく言及しないのは、実におかしな話だと思うので、個人的な意見と断った上で書きます。
今度の選挙では広原盛明氏にぜひ勝ってもらいたい。個人的には、制度の枠をくぐり抜けるアナーキーなやり方が好みではあるが、今の京都のように全てがなしくずし的に進行してしまうような、強度のない都市ではそれさえも魅力を失う。「京都げのむ No.2」で取り上げたように、京都にはいつの時代も問題が山積みであるが、いつまでも問題が「問題」たりえる京都であってほしいと思うのである。


 ■ 1月26日(月)
14
morita
森田一弥
 午後一時に待ち合わせて、先日現場を見に行った北山の町家の改修見積をクライアントに報告する。こちらの想定していた工事内容と全く違っていたようで、我々の見積の半額以下が考えている予算だという。数年程度の一時的な住まいとしての改修ということが今更ながらにわかり、少々考え込む。クライアントは建設業者としての知識も持っておられるようで、各工事の金額についても「これぐらいで出来るはず」と指摘されたが、専門業者の立場から見た、人件費と材料費から出てくる純単価と、設計者がある程度責任を持って提出できる金額とは開きがあるのは当然で、今の段階では施工部門を持つ工務店に分があるのは確かだろう。

 最終的に出来上がるモノはコストとクオリティのバランスから見て他の設計者にも工務店にも負けるはずなんかないんだが、単純なコスト競争に参加してもしょうがない。他にも見積依頼しておられるようなので、それが出そろって、それでも神楽岡に・・・ということであれば連絡をもらうことにして引き揚げる。今日は唯一、設計料だけは安いと言っていただいた。改修だと20%近く要求するところが多いそうだが、その割には改修の仕事で「これは参った」と思わされたことはほとんど記憶にない。

 夜は京都西陣の古家改修計画の打ち合わせ。ここ一ヶ月、ああでもないこうでもないと基本計画を練り続けてきたが、大枠でクライアントと合意できて、ほっとする。


 ■ 1月25日(日)
13
morita
森田一弥
 神楽岡会は畑中久美子(版築研究所)さんと神戸芸術工科大学の赤井、山崎、山口さん達によるスライド会 「セルフビルドで版築」。石油ストーブを総動員したにもかかわらず厳寒の会場に、ほぼ満員の参加者。実際に版築の現場を見たり施工した人などほとんどいないのだからどの記録写真も刺激的である。「版築」という、現代の「早く、安く、均質な」ものづくりの現場からは最も遠い試みであるだけに、ただの技術的・環境的な成果の追求で終わらせたくないテーマだ。門藤芳樹(構造設計)、久住誠(左官職人)、鈴木健太郎(数寄屋大工見習)をはじめ各氏が途中いろいろ質問や意見を述べて、展開の可能性が垣間見れた気がする。その後の、バグダットの潜入レポート(?)で「人々が働く場所に飢えている、こういう地域でこそ版築を」という意見ももっともだし、現代都市にこそ版築のような試みは面白いのかも知れない。ゆっくり考えてみたい宿題をもらった。


18
yanagisawa
柳沢究
布野研の後輩である魚谷君から声がかかり、上京区のど真ん中にあるとある町家を見に行ってきた。彼の知人が家を探しており、その家は3年ほど空き家になっているのだが、大家さんが100万くらいなら改修費を出してくれるので、どうにか住めるように出来ないかという相談でした。
で、見に行ってきましたが、なんとも見事な廃屋でした(笑)。柱・梁は意外にしっかりしているけれど、各所に雨漏りがあり、外壁も大部分崩れている。2階の一部の壁を押すと、家全体がガタガタと揺れる。学生が一人暮らしするのであれば、体力にまかせて住めないこともないだろうけど、お子さんと一緒に住むということなので、これは、やめた方がよいです、100万では厳しいというか無理です、と。土間などは実によい雰囲気を醸しているだけに、もったいない気はするけれど。
押入の壁には昭和7年「満州国建国」の記事の載った新聞が貼ってありました。そういえば僕の住んでいる家にも同じ年の「上海事変勃発」の新聞が貼ってあった。同じ頃できたのかもしれない。










夜は上に書いてあるように充実した神楽岡会。当日、急用でこれなかった山崎くんも含め、忙しい中発表の準備をしてくれた皆さんに感謝です。生々しいイラクのスライドと、実体験にもとづく復興への真摯な想いを発表してくれた松井君(神戸芸工大院生)にも感謝。幸先のよい神楽岡のスタートです。


 ■ 1月24日(土)
16
yanagisawa
柳沢究
昼間、マンションの現場へ行き、クローゼットの扉調整や棚板など細々した残工事のチェック。一つ問題なのは、床の塗料の定着が思わしくないことである。柿渋に茶粉、松煙を調合した塗料は「」以来の使い慣れたものであるが、今回は仕上げに初めて蜜蝋ワックスを用いた。そのせいかどうかわからないが、定着がよろしくない。対策としてその上から、柿渋、ニス、カシューなどを塗って事態が改善できないか試みている。初めての材料を使う時は、こういうややこしさはつきものだ。

夜は神楽岡にて明日のスライド会の準備作業。山田氏がはりきっているのはいいが、12時過ぎにインパクトをガリガリいわすのは如何なものか(両側が空き家だからまだよいけど)。


 ■ 1月18日(日)
12
yanagisawa
柳沢究
昨日は森田氏、山田氏とともに、北山にある町家を見に行った。神楽岡あてにメールで改修の相談があったのだ。物件は築70年ということであったが、これまで住んでいた人がよほど丁寧な使い方をしていたのか、柱梁や基礎など、これまでになく状態のよいものだった。
これからまずは、ざくりとした見積もりを検討する。さてどうなるか。


 ■ 1月17日(土)
11
inoue
井上大藏
引越しに関連して、親父の書籍を整理していたら昭和初期に出版された日本建築の図集が出てきた。親父が建築に興味を持っていた訳ではなく、社寺に興味があったのは明白なのだが私としてはチョイとしたお宝の発見気分を味わう事ができた。
“チョイとした”良い気分にさせてくれる書籍に、「建築もののはじめ考」がある。難しい本じゃなくて気さくに手にとって読める事が嬉しい。側にあって邪魔にならない一冊。

今年は、報告書を2件作成する事にしている。1件は例の泉佐野の物件。もう1件は京都・嵯峨野の築80年程度の宮大工の手になる自宅の物件。
共に必ず「もの」にしてみせるぞ!


 ■ 1月16日(金)
10
yanagisawa
柳沢究
最近買った本。
廃墟論」「ABC:国際構成主義の建築1922-1939」「昔話の深層」「日本建築細部変遷小図録」「形とシンメトリーの饗宴」「『植治の庭』を歩いてみませんか」など。

「廃墟論」はまだ読み途中だけど、こういう本いつか誰かが書くだろうと思っていた。著者自信の回想をはじめ、古今の文献から廃墟に関する記述を豊富に引用して廃墟の魅力について語っている。常々、廃墟になった時に格好の良い建築をつくりたいなぁと思っていたのが、それはヒットラーとまったく同じ発想だったと知りました。
「日本建築細部変遷小図録」は旧字、旧仮名使いで読みづらいが熟読の価値ある一冊。

古い本だけど「建築に失敗する方法」をこの正月に読んだ。林昌二ってこんなに面白いこと書いていたんだと、今さら驚いた。そこに書かれた建築業界の変わらぬ姿には、苦笑のほかない、とも言っていられない。林昌二も石山修武も「室内」に書く人は文章が抜群によいなあ。

建築の本と言えば「建築雑誌」12月号の特集(「建築を学ぶ若い人たちへ」と題した建築関連名著の紹介)はよかった。学会員が読むだけではもったいない程の内容だ。建築に限らず、現在当たり前として通用している事が、歴史上のある時期にまさに画期的な考えとして登場した瞬間を追体験できるのは、本を読む醍醐味の一つである。


 ■ 1月13日(火)
9
yanagisawa
柳沢究
年をまたいで温め中の企画がある。それは「味わう建材の会」(略して「味建」)の開催。その名の通り「建材」(建築の資材、建築材料)を食して味わい尽くしてやろうではないか、という試みである。

何を馬鹿なことを、と書いている自分でも思うけれど、事の発端は11月に行ったスライド会「マンガの中の建築」での鈴木健太郎氏の発言である。アンビルトの建築を構想することの意義についての議論が沸騰し、各人酔いが程よくまわった頃、彼は「…結局、建築は実物に取り組まないとだめだ。材料に真剣に向かい合うんだ!」と熱く語りだした。大学卒業後数寄屋大工の修行に飛び込んだ彼だけに、よくある意見でありながらもさすがに説得力がある。ここまではよい。しかし彼はさらに続ける。「そう、材料に徹底的に体当たりして、自分の中に取り込んで、消化しきってウ●コにして出すくらい!!」。「お前ら材料が大事とか言っとるけど、食ったことあるのか!!!」。何故? 「ウ●コ出してんのか!!!!」。出してない。バカバカしいがこうなると買い言葉である。「よ〜し、だったら食ってやろうじゃねぇか」。………。

というわけで企画が持ち上がった。健太郎の発言の主旨とは若干異なるが、建築における素材(とりわけ自然材料)が重要視され、シックハウスが社会問題として取り沙汰される今日、建材を文字通り身をもって「味わう」という行為には、それなりの価値がありそうである。少なくともただ酒をのんで議論を交わしているだけよりは、ましだ。どちらにせよ意義や大義名分は後からついてくるに違いない。まあ、やってみようというわけだ。決行は2月下旬の予定です(マジで)。


 ■ 1月12日(月)
8
inoue
井上大藏
新年早々、15日に家族ぐるみでの引越しする事になった。
20年ぶりの事でもあり、我が家では一大イベントである!
この歳月は、生活を通して「物」を飛躍的に増加させるに十分な期間であった。
引越し先には押入れが少ないし、物を選別するのは頭の痛い問題である!
収納スペースの十分な確保は、必要不可欠な要素である事を今更ながら実感している。

例えば・・・
私の建築系の書籍だけでダンボール8箱になった。
学生時代から一貫して雑誌を購入していないのに、書籍だけでこの多さ。
その他資料や道具等を含めたら、25箱近くになるだろうか。
この機会に、何とかスリム化を図りたいのだが・・・・さてさて、どうなる事やら。


 ■ 1月11日(日)
7
yamada
山田協太
新居に越してから体調が優れない。
とにかく寒いのである。そして私の持つ装備と言えば、だるまストーブ一つにホットカーペット、シュラフのみである。布団がまだないので夜はホットカーペットの上にシュラフを引いて寝ている。昨日あたりから風邪をひいて熱っぽくなってきた。
現在建物に負け気味。早く生活できる体制を整えて反撃に出ねば。


 ■ 1月8日(木)
2
yanagisawa
柳沢究
新年あけましておめでとうございます。

早速ですが、年末は忘年会参加にいそしみ、ジャーナルがあからさまに空白となったのは反省です。12月20日の神楽岡忘年会は、雪の中みなさんに多数お集まりいただいたのにもかかわらず、2次会が終了するやいなや麻雀大会に突入してしまったのも反省です。あろうことか一昨日、久住誠氏を招いての新春麻雀にて、神楽岡勢がめたくそのぼろぼろに敗北したのは、新年早々大きな問題です。

とまあ、酒と麻雀はほどほどにですが、今年の神楽岡は一つユーモアを持って活動していきたい。ニュースを見ても信じがたいほどに暗い話題ばかり、建築の世界も明るい話はなかなかききません。仕事に全力で取り組むのはもちろんのこととして、そんな中でも思わず笑ってしまうような、少しばかばかしいことに取り組んでいきたいと思っています。

本年も神楽岡をどうぞよろしくお願いいたします。さしあたり25日のスライド会、是非お越しくださいませ。
僕の今年の初笑い(少し昔のものみたいですが、音の面白さに気付かせてくれる名作)。


 ■ 1月6日(火)
5
morita
森田一弥
年始早々、惨敗。まさに「牌(パイ)けがれなく道険し」。
今年も成長の一年にしたい。


 ■ 1月5日(月)
6
yamada
山田協太
あけましておめでとうございます。
年末から引越しをし、今日から神楽岡の住人となった。
木造二階建、築80余年の建物は梁が下がっていたり、壁が腹はっていたり、すきま風がすごかったり、鍵が壊れていたり… 住むとなると不安の多いものだ。
しかし、ワンルームマンションに比べて空間が広く、自由に手を加えられるのは魅力的である。建物に負けないように住みこなしていきたい。


 ■ 1月1日(木)
3
yanagisawa
柳沢究






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