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2005年12月〜



 ■ 10月31日(月)
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yanagisawa
柳沢究
28日:朝、大学にて王家大院の調査まとめのミーティング。来月16日に開催される国際シンポジウムにて院生が発表する。夕方、11月末からはじまる大学院作品展の会場となる原田の森ギャラリーへ行き、細かな打ち合わせ。このギャラリーは兵庫県立美術館の分館で、安藤忠雄のやつができる前まで本館だったもの。設計は村野藤吾。ギャラリーということで内部の意匠は抑制的だが、線の細いスチールで構成された階段室の造形は、なんとも明るく軽やかで気持ちがいい。



29日:午後から「げのむ」の編集会議。
【お知らせ】10月末より、京都CDLの活動をリアルタイムで発信するブログ「京都CDLげのむ隊活動日記」がスタートしました! 京都CDLの日々の活動の記録やイベントのお知らせ、機関誌「京都げのむ」の編集作業のうら話、調査取材こぼれ話などを紹介していきます。

30日:家で諸業務。晩、神楽岡のスタッフ打ち合わせ。11/13の講演会段取りや秋の遠足のスケジュールなどを相談。忘年会の日程・場所も議題に。もうそんな季節なんだよなぁ。来年1月、2月の予定もぽちぽち入ってきて。

31日:大学院作品展にむけてDMやポスターのデザインチェック、業者打ち合わせなどなど。晩は芸術工学基礎論の特別講義で来ていた石垣健さん、高木先生らと、三宮のトルコ料理へ。ニンニク入りのヨーグルトがよかったが、糸を引くほど粘りがあるのが不思議。「糸を引くというのは、細長い分子が線状に規則正しく並んでいるということ」というのは、高木先生によるコメント。物理学者の眼っていい。ニュートンが虹の七色の正体が光のスペクトルであることを実証した時、詩人などから「夢を壊す」とか「ロマンが失われる」という批判がでたというけど、そうじゃない。より不思議な世界への扉が開いたのだから。


 ■ 10月27日(木)
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yanagisawa
柳沢究
11/13の講演会「建築の自由6…土」、残席わずかです。申込みはお早めに。

13日:夕方、京都にてCDL運営委員会と「げのむ」編集会議。主な議題はげのむの販促戦略について。アセテートの営業を担当している江崎さんから、自費出版本の直接取引による販売方法についてのいろいろなアドバイスを頂く。雑誌を売る事は作るよりも、もっとたいへん。

14-16日:芸工祭。14日の晩あたりから風邪をひいたらしく、ノドをやられる。16日の晩は山崎氏の家に遊びに。家を買ってしまったそうで、でも結露とかいろいろ問題もあるらしく、相談に乗るという名目でビール。結露問題はあまり詳しくないんだけど、ほとんどは建設当初での構造的な問題のことが多いから、壁の仕上げとか暖房器具とかで多少の改善はできても、根本的な解決は難しい。断熱か通風のどちらかをちゃんとすればいいんだろうが。我が家のような町家なんかは真冬でもすきま風がぴゅーぴゅーなので、どんなに中で暖房しようと絶対に結露しない(そのかわり温まりもしない)。20代後半から結婚話が多いが、30代になると家を買ったという話がチラホラと。

17日:京都新聞に「げのむ」に関するコラムを執筆(24日付けの新聞に掲載されたけれど、まだ見てない)。「京都らしい」なんて言葉は無意味ではないか、京都は特別な都市なんかじゃない、というようなことを書く。この日付けの朝日新聞京都版「まちぶら・神楽岡通」という記事で、神楽岡工作公司のことが紹介される。そろそろ可能性だけじゃなく、成果で取材されたいものだ。

18日:ビューティアム京都の写真撮影。「商店建築」掲載の際に撮影してもらった松本さんに改めて依頼。終了後、久住氏、ケンちゃん、水谷氏らと11/13の講演会会場である居酒屋あんじに行って料理とかお金の打ち合わせ、そのまま飲み。このメンバーで酒ってのは珍しい。庭のこと、修行のこと、話題はいろいろ。久住氏の研究熱心さには毎度のことながら頭が下がる。

19日:大学にて、夏に行った王家大院調査のまとめや、11月の大学院作品展に関する打ち合わせ、御影の設計作業などなど。

20日:夕方から「げのむ」編集会議。表紙やページ構成、レイアウトはほぼ確定。ゆっくりとだが、着実に記事はできつつある。ただし、6号の印刷費は5号の売り上げに頼っているため、5号が売れないと出せない…。

21日:大学にて諸作業。晩10時に京都に戻ってから友人と食事いって結局3時くらい。この日は珍しく丸太町界隈で。

22日:下鴨の現場の打ち合わせ。主に家具や建具の仕様について細かいところのツメ。朝10時からはじめて晩までかかる。

23日:晩、神楽岡のスライド会「茅葺きはシステムなのだ」。守、塩澤両氏の10年間におよぶ取り組みの蓄積は、圧倒的な説得力。単に懐古趣味やノスタルジーでは意味がない。エコロジーだけでもちと足りない。茅葺きを成り立たせている全体的な環境・社会的システムを考えることこそが重要という内容。日本に比べて茅葺きが一般的な素材として扱われているイギリス、オランダの事例は、日本と社会的背景は異なるものの、茅葺きのデザイン的な可能性を示してくれた。自分の家の屋根の事を考えたら、周りの環境のことまで考えなければいけなくなる「茅葺き」。

24日:昼から立命館大びわこキャンパスへ行って、滋賀県大・山本直彦先生、立命館大・小沢雄樹先生、森田氏とともに、SSS(左官シェル・ストラクチャー)研究の実験準備作業。モルタルを練って強度試験用の試験体をつくる。この研究は数年前にコンペ案として作った「SHELL-TER」の発展的プロジェクト。まさか当時は実際に作ることになるとは思わなかった。アイディアだけでなく、そこからリアルへどうやって漕ぎ着けるか。技術的な問題、資金面、貴重な勉強をさせてもらっている。こっちにも載ってます。

 
左:モルタルを試験体の型枠に詰める 右:モルタルに含まれる空気量を測定中

25日:朝、下鴨の現場で打ち合わせの後、大学。電車の中では「印度動物記」を読んでいる。藤原新也はこれまでちゃんと読んだことがなかった。何となく、インドにいる似非インド思想かぶれバックパッカーの思想的親玉、という勝手な思いこみがあったからだが、ふと立ち読みした「世界最貧の犬」があまりに面白かったので買ってみたら、驚いた。僕なんか比較にならないほどインドの奥底まで入り込んでいるのに、決してそこに浸りきらない観察眼。「かぶれ」とは対極であった。体験談なのかフィクションなのか判然としないままに、引き込まれていく。

26日:大学で学位申請者の予備発表会。

27日:一日中大学にこもりきり。大学院作品展や王家大院まとめの作業や、御影のプロジェクトの詳細ツメなどなど。今日発売のモーニング「蒼天航路」、ついに完結まであと2回という告知が!


 ■ 10月12日(水)
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yanagisawa
柳沢究
7日:夕方から森田氏と一緒にやっている下鴨の現場の打ち合わせ。11時頃まで。その後、久住氏、漆職人・東端唯さんと合流。けんちくの手帖の『高知遺産』イベントに(げのむの販促の勉強もあって)行きたかったのだけど、どうにも果たせず。打ち合わせは続くよどこまでも。

8日:午前中、家ではじめての国勢調査に回答記入。もっと事細かに聞かれるのかと思っていたのにあまりにシンプルで驚いた。設問の精密さと回答率が反比例してしまうからなんだろうが。
午後、進々堂にて京都新聞の岩本さんと会った後、立命館大のやってる「西陣都市展」へ。学生の女の子がとても丁寧に解説してくれた。北野天満宮東のエリアは、戦前からの高密度な西陣織労働者住宅(これが西陣の町家の大部分である)がかなりの面積でそのまま残っているレアな場所とのこと。家の近所なのに知らなかった。今度行ってみよう。
晩から神楽岡にてスタッフ打ち合わせと、朝日新聞の取材を受ける。神楽岡の活動理念など話しながら、現在の活動は主に交流会的催しの企画(それはそれでいいんだが)ばかりになってていかん、新しい展開も考えなければと考える。

9日:晩、旅行中に知り合った友人とまんざら亭の錦小路店へ。ちょっとこざれた町家居酒屋で、内装は好きじゃないが食事はよかった。

10日:京都会館で行われた前川國男シンポジウムへ。その後の見学会では、屋上や楽屋にも入れる貴重な体験。学生の頃は重ったいディテールが嫌であまり好きじゃなかった京都会館だけど、整然としてかつ流れのあるプランや立面の崩し方、段差の丁寧な処理などに気づき、いまさら感心する。終了後、布野県OBの朴さんや滋賀県大の韓国人留学生のメンバーと軽く一杯。

11日:昼間、大学で今週末に催される大学祭にむけての準備作業。晩、御影にてマンション改修計画の打ち合わせ。

12日:大学にていろいろ。11月に象設計集団の樋口裕康氏を招いてのスライド講演会を行うことが確定。場所・予算等の目処もついた。4月の法然院講演会ではあまりの盛況に立ち見が大勢でてしまったため、今回は完全予約制とし、くつろいだムードで開催することにした。公式なアナウンスはもうちょっと後でします。


 ■ 10月6日(木)
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yanagisawa
柳沢究
諸事情あって長いこと中断してましたが、ようやっと再開です。更新が面倒なのでそろそろレンタルブログに切り替えようかと思いつつも、とにかくリハビリ開始…。

夕方、京都にて「京都げのむ」第6号にむけての編集委員会。
今回の特集は「みやこきわめぐり」と題し、京都にある様々の境界のあり方を取り上げる。具体的には地形的境界としての山・川・池(巨椋池)、近世京都の境界であった御土居外周域における興味深い建築・空間・現象・住人などにクローズする予定。
8〜9月にはそのためのフィールドワークとして、御土居を自転車でめぐり、東山・北山の山中や桂川河川敷、巨椋池干拓地を歩いて回った。これらの場所は周縁(ある領域とその外側との境界)と言い換えてもいいが、京都(だけでなく都市というものは)これら周縁にあらゆる意味で支えられて存在している。中心部の格子の中だけが京都ではないのだということは、ともすると忘れがち。


桂川の河川敷には今、黄金色の稲穂が一面に広がっている。橋の下には境界住人の生活が…


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