JOURNAL

■ 06年11月05日(日)

太秦・広隆寺と木嶋神社[柳沢究]

4日は、さすがに休息。

…のつもりだったが昨晩の懇親会の流れで、国際会議に参加していたスリランカの学生2人を長田さんとともに京都案内することになる。

…はずであったが、その2人は今朝になって急に東京に行きたいと言いだし、そのまま新幹線に乗って東京に行ってしまったので、何故か長田さんと一緒に京都観光。

スリランカ人を案内するつもりで、三十三間堂や清水などのベタベタコースを考えていたのだが、長田さんはそれなりに京都経験ありということで、太秦の広隆寺と木嶋神社(蚕の社。三柱鳥居がある)というやや渋めのセレクト。

聖徳太子の建立になる広隆寺は弥勒菩薩像で有名だが、本堂の軒先には大工集団の奉納した額がたくさん掛かっていて面白い。聖徳太子は大工の神様だと思い出した。「曲尺(かねじゃく。差金)を発明したのは聖徳太子」というまことしやかな伝承もあるらしいが、あまり信憑性のある話ではない。
そういえば、屋号によくある「カネ●(『かねさ』とか『かね吉』とか)」の「カネ」の記号はL字形をしているが、あれは差金ではないのかしらん、などと考えながら境内を散歩する。

木嶋神社には「元糺の池」やそこで行われる御手洗祭があり、下鴨神社との関わりが非常に深い。足利健亮によれば、木嶋神社と河合神社(下鴨神社境内にある)はそれぞれ平安京の西と東の境界を示す(鎮護する)施設であり、両社は平安京の成り立ちに関わる極めて重要なスポットである。秦氏・賀茂氏の関わりなど、そこら辺は突っ込みだすと大変おもしろい。
(余談であるが、同じく秦氏創建と伝えられる松尾大社の本殿は比叡山に向けて建てられており、比叡山頂と松尾大社とを結んだ軸線上に木嶋神社と下鴨神社がきれいに重なるのは、一つの興味深い事実である。参考

ところで木嶋神社の向かいには、写真のような水路の上に長ーい屋根のかかった不思議な構造物がある。なんでしょうかこれは。単なる水場にしては、柱ごとに電気照明とスイッチがついているのがモノモノしいのですが。

 


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コメント

木嶋神社の前のところは、昔のお百姓さんの洗い場でした。またその東側は今は駐車場ですが、昔は池でした。

太秦にふるくから住むものより。

| shigeru | 2009/09/21 17:42 |

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