JOURNAL

■ 07年03月10日(土)

SSS実物大実験棟施工・その1[柳沢究]

滋賀県大で行った、SSS=左官シェルストラクチャーの1/1スケール・実験棟施工の様子です。

プロジェクト開始から約2年、元になったコンペ作品(Shell-ter)から数えると約6年がたったことになります。アイディアコンペの作品がこのようにリアルに立ち上がることになったのは、ひとえに滋賀県大・山本直彦先生の手腕によるところが大きいが、それ以外にも各方面さまざまな方のお世話になり、ここまで辿り着きました。それだけでも感慨深いものがあります。


さて、広大な滋賀県大キャンパスの一角に足場屋さんに組んでもらった八角形の足場。
6日の準備作業でバルーンがうまく膨らまなかったのは、地面の凸凹のためと考え、きっちり地ならしをしたうえで、バルーンを設置する。さらに空気を逃がさないように足下を土嚢袋で押さえてから、送風機で空気を送り込みます。

 

今度は見事に美しい楕円形ドームに成長。
中に入るとこんな感じ。空気をパンパンに送り込んでいるので、気圧で耳がツーンとします。あまり長く入っていると目がチカチカして気分が悪くなり危険。写真はSSSプロジェクト・構造担当の立命館大・小澤雄樹先生。

 

次に開口部の型枠となるリブ材を設置すると、素晴らしい精度でドームと合体。まさに計算どおり。嬉しい。

 

頂部にはパンテオンよろしくトップライトを設置する。トップライトはポリカーボネート製のサラダボウルである。
続いて養生のためにバルーンをビニールシートで覆っていく。

その上に、麻布をかぶせていく。これがモルタルの引っかかりとなる。

 

足下には砂利を埋込み、簡易な基礎とする。
そしてモルタルを練る。

 

ついに左官工事開始。塗手は森田一弥氏と強力助っ人の久住鴻輔氏。左官は時間との勝負。もの凄いスピードでモルタルが塗られていく。
その脇では、材料を切らさないように、ひたすらモルタルを練り続ける。これが意外に重労働。写真は滋賀県大・川井操君と立命館・小澤研の学生さん。

 

あっというまに第1段階の施工が完了。


 

モルタルがおおむね固まってきたところを見計らい、第2段階に突入。載荷実験、振動実験の結果をふまえ、下半部には厚めにモルタルを塗りつける。赤いジャケットは、今回バルーンの製作にご協力頂いた小川テックの廣澤部長。東京から駆けつけてくれた上に、工事の手伝いまでしてもらいました。

日没とほとんど同時に第2段階の施工が完了。雨が降りそうだったので、10m×10mの巨大ブルーシートで覆うと、妙にアナーキーなオブジェのように。
この後、足下のモルタルが剥落したりして、その修復作業(と恒例の中国語勉強会)が深夜(夜明け)まで続いたのですが、全体としてはきわめて順調であったと言ってよいでしょう。

とはいえ、気温が非常に低いため、モルタルの乾きが予想よりもかなり遅い。いつになったらモルタルが十分に硬化してバルーンの空気を抜けるのか(何せバルーンを膨らませている間は、ずっと送風機を可動させ続けているのであるから)、一抹の不安を抱えながら、後事を山本先生と林君に託し、11日早朝に一旦解散。

仕上げは14日。


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