【コーラムの描画規則 2】
昨日のつづきです。
(3) 描線は閉じる(始点と終点が一致する)
(4) 一度描いた描線をなぞってはならない
これはわかりますね。描線は交わることはあっても、重なることなく元の場所に戻ってくる。
「円環則」とでも名付けましょうか。
(5) 描線が閉じた際に配列点の全てが描線によって囲まれる
こういうのはダメ、ということ。
(6) 一本の連続した描線によって描く
一筆で紋様全体を描ききりましょう、ということ。
ちなみに一筆ではないものには以下のような例があり、これはこれでなかなか綺麗なのである(どちらも3筆=描線が3本ある)。
(7) 描線は滑らかに描く
これは分かりにくいのですが、描線を描く時に直角に曲がったりしてはいけません、ということ。
この条件を外すと、たとえば下図左のものを、右のように描いて、一筆とすることができる。しかし、コーラムにおいてはそれは禁じ手である。下図左は「二つの描線がタスキがけになったもの」と見なすのである。
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コーラムの描画規則とは、ザッとこんなところである。
こう書き連ねてみると「なんやエラク複雑なルールやんけ」という印象だが、要は一筆で全部の点を囲むように描きなさい、ということである。慣れてしまえば実にシンプルなルールだ。
しかしルールは簡単でも即興でコーラムを描くのは、それほど容易ではない。
よろしければ以下の配列点を例に、上記7つの規則に従いながら、試しにコーラム紋様を描いてみてほしい。一筆で描ききるのが意外に難しいことを、分かってもらえるのではないかと思う。
(※緑の点線は規則(2)の図を重ねたもの。この点線をガイドに描いてみましょう)
また、明日につづく。
| 柳沢究, インド | PermaLink | trackbacks (1) |
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| 2006/10/18 10:43 | 神楽岡工作公司 > JOURNAL |