JOURNAL

■ 06年04月17日(月)

神戸地方裁判所[井上大藏]

私の机のすぐ脇に、「写真集 神戸地方裁判所」という書籍がある。
神戸地方裁判所。一時、よくテレビに映る事があった。その時、いつもこう思っていた。
何だ、この皮のようにへばり付いた外観は・・・・・と、いう個人の感想である。
http://www.courts.go.jp/kobe/index.html

そこで気になったのが昔の状態。探してみると、なかなかこれが見つからない。
ある時、神戸元町を歩いていて(三宮センター街だったと思うが)、古本屋を見つけた。
ふと入って目にしたのが「写真集 神戸地方裁判所」の文字。発行は神戸新聞社。見てびっくり。大変立派な建物である。戦時の空襲で屋根が落ちた為、見た目少々貧弱であるが、元は明治33年の竣工。明治の気骨が感じられる建物だ。そのなってくると、現代のものは容積確保の為としか思えない。多分、事実だろう。

書籍の編纂も面白かった。編集は神戸弁護士会。建築とは、かけ離れた方々。しかし・・・仕事場である裁判所を記録にとどめたい・・・との動機から発行に至っている。その為、「写真集」の域を超えて、れっきとした建築作品の作品集に仕上がっている。残念な事に2000部の限定発行。
しかも、バーコードではないので、流通範囲は狭いだろう。
気になった建物に対して、このような形で出会えた私は果報者といえよう。


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