■ ベンガラ+松煙+柿渋 @ 繭.mayu
|
・色調:
|
|
ほのかに赤味がかった黒色。赤味の量はベンガラの質と量による。塗った直後は黒っぽいが、塗料が乾くにつれ赤味が発色してくる。柿渋を混合すると赤味の鮮やかさが減ずる。
|
・配合:
|
(0)材料:ベンガラ、松煙、柿渋、水、アルコール(※1)
(1)まず松煙大さじ30杯をアルコール少量でどろどろになるまで溶く。
(2)水を約0.5リットル加えた後、ベンガラ大さじ20杯をよくかき混ぜながら混合する。
(3)さらに水を約0.5リットル、柿渋を約0.3リットル加えよく撹拌する。
※上記の分量は塗料約1.5リットル分をつくるための量。
|
・塗装法:
|
(0)木の材質により発色・濃淡に違いがあるため、まず端材などに試し塗りをして、塗料の濃度を微調整をする必要がある(※2)。吸い込みが強い材の場合は、初めに水拭きをして適度に水分を吸わせると塗料の伸びがよくなる。
(1)腰の強い刷毛で、よくしごきながら塗りつける。刷毛に塗料を付ける際には、毎回よくかき混ぜる。ベンガラは底に沈殿しやすいため、色ムラが生じるからである。
(2)表面が乾きかけた頃を見計らって、布片などで余分に付いた塗料を拭き取る。この拭き取り作業のタイミングと徹底が、仕上がりを大きく左右する。早すぎると色が薄く、遅ければ濃く、色ムラが生じやすい。拭き残し部分には乾燥後にベンガラが突出して浮き出てくるので、細部まで徹底して吹き上げる必要がある。適当なタイミングは材により異なるため、あらかじめ実験を行い確認するべきである。木目を生かすために、必ず木目の方向に沿って拭き取る。
(3)吸い込みの弱い材の場合、あるいは人の手が触れやすい場所(塗料の落ちやすい場所)については、同様の作業を繰り返し行う。乾燥までの時間は2時間程度である。
(4)乾燥後も手でこすると塗料が付着する場合や外部の材には、塗装面を保護するために柿渋を数回塗布する。
|