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■ 下鴨の家

下鴨の家 SHIMOGAMO-house

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仕上げと素材

玄関:床/大理石張り
…イタリア産の天然大理石である「ボテチーノ」の25ミリ角タイルを、モザイクのように一枚一枚丁寧に目地なしで張った床仕上げ。和風の玄関に、明るくて清潔感のある雰囲気を取り入れて、リビングやダイニングの白い空間と玄関を違和感なく結んでいる。

玄関・廊下:壁/大津磨き仕上げ
…京都の伝統的な左官仕上げで、鋼の鏝(こて)で土壁を磨き上げることで落ち着きのある艶を持つ壁に仕上げている。手がける職人も少なく、現在は京都島原の「角屋」(重要文化財)や祇園の御茶屋さんなどでしか見ることのできない非常に貴重な仕上げ。

床板/カリンフローリング
…東南アジア・ラオス産のカリンの床板。和風の空間にも欧風の空間にも違和感がない素材ということで、全ての部屋に用いている。

天井板/レッドシダー羽目板
…カナダ産の赤身の強い杉板。これもカリンフローリングと同じく和風の空間にも欧風の空間にも違和感がない素材ということで、全ての部屋に用いている。

リビング・書斎・ダイニング:壁/貝殻入り「しっくい」仕上げ
…貝殻の破片を混ぜた「しっくい」でヨーロッパの民家のようにラフな表情に仕上げた壁。この家のために久住さんが造ったオリジナルの仕上げ。

階段・二階廊下・寝室:壁/大津仕上げ
…土と「しっくい」を混ぜ合わせた、土の柔らかな表情としっくいの強度を合わせ持つ日本の伝統的な仕上げ。

キッチン収納扉/漆塗装
…扉用の板の上に麻の網(蚊帳・かや)を張り、その上に漆を厚く塗って仕上げた布目春慶(ぬのめしゅんけい)ぼかし塗り仕上げ。伝統的な漆塗りでは下地の割れを防ぐために麻の網を張るのだが、あえてその下地を見せる技法。また本来の春慶塗は透明の漆に下地の木目が浮かぶように使われる技法(麻の網を張らない)。二つの異なる漆塗りの技術を組み合わせた、東端唯さんオリジナルの仕上げ。

クローゼット・建具塗装/トチ突板拭漆仕上げ
…木目の美しいトチの突き板を使った建具に、落ち着いた濃い色目で拭き漆仕上げを施した。

家具:ダイニングテーブル・チェア・スツール/バーチ材(フィンランド産の樺材)、牛革張り

家具:ティーテーブル/ロッソマニャボスキ大理石(イタリア産)+ナラ材、拭き漆仕上げ

駐車場:錆び砂利洗い出し仕上げ


名称:下鴨の家 SHIMOGAMO-house
所在地 :京都市左京区

設計:森田一弥柳沢究、上沼直美
外構設計(一部施工):神楽組(久住鴻輔、水谷馨、松崎大輔、佐野健介、樋貝憲治)
施工:木工事・設備工事/エクセル住宅建設、左官工事/久住左官、塗装工事/東端唯

建物用途:住宅
面積:建築面積 /227.0平米、延床面積/345.7平米(一階227.0、二階118.7:うち工事面積/一階170.6、二階71.8)
工期/ 2005年7月〜2006年3月

写真撮影:杉岡一郎

| 2006.12.13 |


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